本当にやってはいけない拷問マニュアル

先に言っておきますが、この本は既に絶版されています。電子書籍版も販売されていません。なので、手に入れようと思ったら中古品を探す必要があります。定価よりかなり値上がりしていますので、購入をおすすめしにくいというのが現状です。

拷問を扱う本にありがちな話として、拷問の中に処刑に関する話題を混ぜているということがあります。話題が話題なだけに、合わせて紹介したいという気持ちも分からなくはありませんが、やはり拷問について知りたい人間としてはあまり面白い話ではありません。しかし、この本では最初から最後まで拷問のみを扱っています。素晴らしいですね。
ちなみに、表紙を見てわかるとおり、この本では拷問にかけられている女の子のイラストが多数見られます。物によってはかなり痛々しいことになっているので、そういうのが苦手な人は注意と覚悟が必要かもしれません。

この本の内容は大きく分けて2部に分かれています。
前半は拷問の歴史や、拷問をとりまく法律、情勢、社会の姿勢などに焦点を当て、著者の考えが述べられています。
表紙から受ける印象とは裏腹に、かなり読ませる内容ですね。
ただ、個人的にはここで拷問の定義を『公務員により行われる』ものであると限定していることに違和感がありました。これは、日本の憲法や拷問等禁止条約の中での定義ですからね。一般人が行ったって拷問は拷問です。

後半は拷問の紹介になっています。
先に述べた通り、女の子が拷問にかけられる挿絵が多数あります。が、注目すべきはイラストではなく文字のほう、つまり拷問の紹介文のほうでしょう。
名前順に並べられた拷問は、それぞれ行われた時代と地域、方法、そして関連メディアについての情報が記述されています。拷問というものの性質上、情報が集まらないものもあったのでしょうが、全体的にかなり詳しい情報が見られます。
特に、私は関連メディア、つまり拷問の登場するドラマや映画のことですが、それらについて全く詳しくないので非常に参考になりました。いずれ、視聴してみようと思っています。

表紙のせいで軽い本だと思われるかもしれませんが、この本は私の持っている拷問に関する本の中でも、トップクラスに拷問について詳しく解説されている本です。それだけに、絶版になってしまったことが残念でなりません。
一体なぜ、絶版になってしまったのか、分から……ないことはないですが、貴重な情報を載せた本が失われてしまうというのは、悲しい話です。