頭蓋骨粉砕器

拷問解説

頭蓋骨粉砕器(Head Crusher)

時代 中世

地域 ドイツ

備考 頭蓋骨よりも先に、顎や頭蓋骨の中身が粉砕される

 

 

 

 

 

 

形状と使用方法

この拷問具は、その名のとおり頭蓋骨の破壊を目的として発明されました。構造は少し複雑で、鉄製で椀上のヘルメットとその両端に取り付けられた鉄製のシャフト、そしてその棒の底部に取り付けられた鉄板によって構成されています。また、ヘルメット部分はネジとそれを回すためのハンドルによって上げ下げすることが可能でした。現代で言えば、万力がかなり似た構造をしていますね。

使い方は至ってシンプルです。まず、ヘルメットを頭にかぶせ、底部を顎の下にくるよう調整します。そしてハンドルを回せば、ネジに動かされてヘルメットの位置が徐々に下がっていき、犠牲者は頭を圧迫されることになりました。このとき、圧迫具合はヘルメットをどれだけ下げるか、言い換えれば執行官がハンドルをどれだけ回すかによって決定されます。

この拷問具は名前の通り頭蓋骨を対象にした拷問具ですが、実際に使われたとき、真っ先にダメージを受けたのはおそらく顎の関節だったでしょう。頭蓋骨には脳を守るという大切な役割があります。そのため、この骨はかなり固く、ちょっとやそっとの圧迫では破壊されることはありません。もちろん強い圧迫を加え続ければいつかは壊れることになりますが、その前にもっと弱い部位、例えば顎の関節が先に壊れたはずです。他にも、歯茎は頭の骨と歯によって挟まれて切断されたでしょうから、口の中もボロボロになったでしょうね。この拷問具の性質を考えると、口粉砕器と呼んだほうが正確な気がします

 

歴史

この拷問具は主に中世のドイツで使われていました。他にもイタリアイギリスでも似たような拷問が確認されています。しかし、使われる頻度はそう多くはなかったそうです。理由は単純で、拷問具としては危険すぎるからです。頭蓋骨を傷つけるという行為は、同時に脳に傷をつける行為でもありますからね。現代のように精密な装置を作れるならまだしも、中世の技術では失敗して死なせてしまう可能性が高かったことでしょう。とはいえ、頭蓋骨を砕くための装置というのはその存在そのものが恐怖の対象です。実際に使わなくとも、この拷問具を使うぞという脅しや存在そのもの、それ自体が1つの拷問になったかもしれませんね。

ただし、これは逆に言えば現代なら死なせてしまう可能性も低くこの拷問を行えるということです。実際、ラテンアメリカのいくつかの国ではこの拷問具が現役だと言います。想像するだけでも恐ろしいことですね。