和刻本漢籍随筆集 5 『文海披沙』

拷問について調べていると、言語の壁を感じることがあります。

それが英語ならまだ何とかなりますが、中国語ともなるとお手上げです。

そんな個人的な事情はともかくとして、今回、1つの拷問について書かれた書籍の紹介が出来ることになりました。

コメントでこの本についての情報提供をしてくださった方、本当にありがとうございます。

明の時代の随筆集

和刻本漢籍随筆集は古くから読まれてきた中国の随筆を集めた書籍なのですが、その5巻に文海披沙は登場します。

著者は明の時代の役人であった謝 肇淛(しゃ ちょうせい)です。彼が様々な分野で見聞きした物事について、思うことを書き残したのが文海披沙という書籍です。

この中に「刑獄冤濫」という章があるのですが、そこに錫蛇の名前が登場します。

錫蛇についての唯一の情報源

この書籍の重要な点は、錫蛇についての記述があるというところです。

錫蛇という拷問具については、解説記事を書いているのでそちらを参考してください。

私が調べた限り、錫蛇について書かれた書籍は双川喜文氏の『拷問』とこの本だけです。

さらにいえば、『拷問』はこの本の内容を引用、翻訳したものでした。

つまり、錫蛇について真に資料と言えるのはこの『文海披沙』だけだと言ってもよいでしょう。

今後新たな情報が発見されれば、この限りではないですけどね。

中国語は難しい

この本は当図書館が紹介するものとしては珍しく、比較的簡単に手に入れられます。

アジア圏の本は、ヨーロッパのものよりも取り揃えている古本屋が多くて良いですね。

ちなみに、私は日本の古本屋というサイトでこの本を見つけました。

なお、内容はバリバリの漢文で日本語訳はありません。その辺を気にしない人なら、買ってみるのも良いでしょう。

私は錫蛇の部分のみを必死に翻訳しましたが、他のページについてはしばらく読まないと思います。