日産のゴーン前会長の勾留期間に思うこと

ここ最近、世間は日産のゴーン前会長の話題で持ち切りなようですね。より正確に言えば、彼が再逮捕されたことをきっかけにまた注目を浴びるようになったというところでしょうか。

ニュースサイトやSNSを見ていても、この話題について様々な意見が飛び交っているようなので、私も1つ思ったことを書いてみようと思います。

私が思うようなことなどで、もちろんゴーン前会長の今後の処遇だとか、事件の全貌なんてものに触れるつもりはありません。私が興味を持っているのは、彼が勾留されていた期間です。

調べてみると、彼は2度の逮捕、1回の勾留期間延長を経て、3度目の逮捕をされたということが分かります。これが面白い。

 

日本では、被疑者が逮捕されてから10日間の勾留が行われ、必要性が認められればさらに10日間の勾留の延長が行われます。トータルで20日間、被疑者を勾留できるということですね。

20日というのは、他の国と比べてもかなり長いです。実際、これが理由で日本は拷問等禁止条約を批准できていませんからね。

下に拘禁期間の国際比較の図を掲載しますが、見てのとおりダントツで長いです。

拷問等禁止条約拘留期間

今回の件で、ゴーン前会長は3度の逮捕を受けました。1度目の逮捕では延長が行われたので20日間の勾留を受け、2度目の逮捕では延長は認められませんでしたので、10日間の勾留を受けました。

そして先日、3度目の勾留が決定したので、さらに10日間の勾留を受けることになったわけです。トータルで、少なくとも40日の勾留です。

これを見て、もしかしたら日本の警察はひどいことをすると思った人がいるかもしれません。「こんなに長期間勾留するはおかしいんじゃないか?」とか、「自白を得るために、わざと長く勾留できるようにわざわざ3度に分けて逮捕したんじゃないか?」とか。

ちなみに、上の意見はSNSで実際に書かれていたものです。

しかし、この勾留の目的は捜査を行うことであって、決して自白を促すためのものでは無いということ忘れてはいけません。

言うまでもなく、日本では被疑者を拷問して自白を促すなんてことは行われていません。犯罪が行われたという証拠を見つけることによって、罪に問うのが日本の法です。

実際、自白だけでは有罪に出来ないというのは憲法にも書かれていることですからね。(リンク 日本国憲法第38条 – Wikipedia)

そんな日本で、自白を得るためだけに勾留するというのは有り得ない以前に意味がないことが分かります。

確かに日本の勾留期間は長いですが、それは自白を目的としたものではなく、捜査の邪魔をさせないためのものです。

仮にこの勾留中に彼が何らかの自白をしたとしても、証拠が見つからないうちは罪に問われることはありません。

 

確かに、かつては自白を得るために被疑者を劣悪な環境で拘束するということが行われていた時代は存在します。近世ヨーロッパの魔女狩りなんて良い例ですね。

被疑者を閉じ込めているという意味では、それと現代日本の勾留は同じものに見えるかもしれません。

しかし、時代や法の仕組みが違うと、その効果や目的は全く別の物に代わります。

今回のゴーン前会長に関する一連の動向を見ていると、そんなことを認識させられて面白いと感じました。